夏合宿を終えると、出雲駅伝を皮切りに全日本大学駅伝→箱根駅伝とロードレースがスタート。駅伝ファンが待ちわびた季節がやってくる。
この記事では、完全復活に向けて虎視眈々と牙を研ぐ鉄紺のプライド・東洋大学のランナー別10000m持ちタイムを記載。その数字をもとに分析・展望を行う。
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東洋大学駅伝メンバー2024 10000m持ちタイム
※2024年7月終了時点
| 学年 | 選手名（出身高校） | 自己ベスト記録 | 4 | 石田 洸介（東農大二） | 28.08.29 | 4 | 小林 亮太（豊川） | 28.12.77 | 3 | 網本 佳悟（松浦） | 28.31.26 | 3 | 緒方 澪那斗（市立船橋） | 28.36.67 | 3 | 岸本 遼太郎（高知農業） | 28.37.95 | 4 | 梅崎 蓮（宇和島東） | 28.39.97 | 4 | 松山 和希（学法石川） | 28.42.17 | 3 | 西村 真周（自由ケ丘） | 28.45.98 | 4 | 吉田 周（広島国際学院） | 28.56.34 | 4 | 永吉 恭理（須磨学園） | 29.09.13 | 4 | 甲木 康博（城西） | 29.14.75 | 3 | 藤宮 歩（学法石川） | 29.17.66 | 2 | 久保田 琉月（埼玉栄） | 29.19.09 | 4 | 増田 涼太（広島皆実） | 29.24.65 | 1 | 松井 海斗（埼玉栄） | 29.25.31 | 1 | 宮崎 優（東洋大牛久） | 29.25.33 | 1 | 内堀 勇（巨摩） | 29.30.43 | 2 | 薄根 大河（学法石川） | 29.34.14 | 2 | 馬場 大翔（仙台育英） | 29.48.91 | 1 | 迎 暖人（拓大一） | 29.52.44 |
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上級生が主体となる今年の東洋大学
かつて往路優勝をはたした年は西山和弥や相澤晃といった1・2年生が主力区間を務めた東洋大学。下級生の突き上げがチーム力向上に一役買っていたが、今シーズンは大学スポーツらしく3・4年生が中心となっている。
注目は“世代最強”の呼び声が高かった石田洸介。関東インカレで28分8秒29のPB更新を達成し、その潜在能力が完全開花の時を迎えようとしている。箱根駅伝適性の高いスタミナ型ランナーが多いチームカラーにあって、石田のスピードは魅力。第101回箱根駅伝は3区が激戦区になる可能性が高く、その区間を担える最有力候補だろう。
中間層の充実ぶりは大学随一
石田と同じ4年生からは梅崎蓮、小林亮太、松山和希がエース級の立ち位置。三大駅伝はそれぞれエース区間の投入が予想されており、ゲームチェンジャーとまではいかないにしても他大学のエースと互角に戦える力を有している。今年もチームに残った松山がどういう起用になるかは不透明だが、仮にエントリーされるようなら脅威の存在だ。
また、これまでは記録会でバンバン好タイムを叩き出す印象が薄かったが、今年のトラックシーズンは充実ぶりが目立った。網本佳悟や岸本遼太郎は“つなぎ区間”として使うのがもったいないと思えるような急成長。箱根駅伝は復路区間でジャンプアップが狙える裏エースと言えそうだ。
松井海斗に広がる“夢”
上級生に負けじと、1年生も元気いっぱい。特に松井海斗は全日本大学駅伝の地区選考会の1組目でトップを奪取。全国高校駅伝（都大路）では折田壮太（青山学院大）に次ぐ1区区間2位と、レースセンスは抜群だ。箱根駅伝は1区で西山和弥以来の1年生区間賞を狙うのか、はたまた夢は大きく“山の神”柏原竜二と同じ道を歩むのか……岡田開成（中央大学）と並び、その起用方法が注目される1年生ランナーだ。個人的に彼が今年の東洋大学のキーマンだと思う。
