第101回箱根駅伝2025は、年明け1月2日の号砲。2日間にわたる注目の戦いは目前。各チームも最終調整に余念がないことだろう。
この記事では、第101回箱根駅伝2025のエントリーから順位予想を実施。駅伝の違った楽しみ方を伝えていきたい。
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箱根駅伝2025 順位予想
1位予想 駒澤大学
勝負区間……7区
駒澤大学が王座奪還をはたすと予想。戦力ダウンが囁かれた今シーズンだが、出雲駅伝、全日本大学駅伝と2位を確保。夏合宿を経てグンと成長した印象だ。
その立役者は篠原倖太朗。キャプテンとして迎えた今年、チーム力向上のため夏合宿に参加。『箱根駅伝春夏秋冬』でも学年の垣根を越えてコミニケーションを図る様子が見られた。「篠原さんのために」。そんな空気が充満している今の駒澤大学は強い。
むろん、キーマンは篠原。2区出陣が濃厚だが、順当ならその区間には黒田朝日、平林清澄といった優勝争いを演じるライバル校のエースが揃う。ハーフマラソンの学生記録保持者であることもさることながら、全日本大学駅伝区間賞とロードの強さも本物だ。
もうひとり、谷中晴もキーマンとして挙げておく。全日本大学駅伝でデビューをはたすと、区間3位の好走。藤田敦史監督が「強い、気が強い」と称するメンタルの強さあり。個人的には3区に出陣し、鶴川正也に真っ向勝負を挑むシーンを予想している。
そして7区。区間エントリーを見渡すと、6区伊藤蒼唯が追撃のファンファーレを鳴らしそう。その勢いをもって7区佐藤圭汰という切り札を切ったとき、青山学院大学を逆転するビジョンは十分に描けるだろう。
2位予想 青山学院大学
勝負区間……5、6区
鶴川と太田、そして黒田。原監督が駅伝男と称する三本柱はどの大学よりも強力だ。額面通りに走れば優勝は間違いないだろう。
なかでもストロングポイントは山区間。5区若林宏樹、6区野村昭夢の4年生コンビは昨年もこの区間を経験し区間上位でフィニッシュ。対國學院大學を考えたときに大きなアドバンテージが得られる区間だ。特に10000m27分台に突入した若林宏樹は1年生から山区間を担当するスペシャリスト。大学で競技引退の駅伝ラストラン、快走の期待がかかる。
2位にした理由について補足すると、例年と比べて中間層の押し上げが叶わなかった印象。出雲駅伝、全日本大学駅伝はいずれもブレーキした区間があり、復路が強力な駒澤大学、國學院大學との比較で分が悪いと判断した。
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3位予想 國學院大学
勝負区間……3区
大学駅伝三冠がかかる國學院大學。出雲駅伝、全日本大学駅伝はいずれも逆転での優勝と、選手層の厚さをまざまざと見せつけた。
その立役者は山本歩夢。3年生シーズンは不本意な結果に終わったが、全日本大学駅伝は区間新記録で追撃ののろしを上げた。3区にエントリーされた今年、同学年の鶴川正也とのガチンコ勝負が見られそうだ。
ただ、今回のキーマンは高山豪起。山区間の弱点が囁かれている國學院大學、スペシャリスト不在のところに名乗りを上げた。額面通りなら、この山区間で青山学院大学・駒澤大学に3分近くの差をつけられる可能性あり。そのロスを最小限に防ぐ役割が高山には求められる。
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4位予想 創価大学
勝負区間……2区
吉田響、スティーブン・ムチーニという大砲を抱える創価大学。それぞれ2・5区の起用が濃厚となっており、他大学のエース格にも引けを取らないラインナップだ。
そんななか、キーマンとして指名するのは小池莉希。トラックシーズンでメキメキと頭角を現した2年生で、記録会を狙うトラックレースにもかかわらずペースメーカーを置き去りにする勢いで飛び出した姿が印象的だった。故障明けの甲佐10マイルは凡走に終わったが、積極果敢なスタイルは吉居大和を彷彿とさせるもの。当日変更で1区に入ったとして、同選手の再現も十分可能だと思っている。
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5位予想 中央大学
勝負区間……7区
フレッシュな1年生が多数エントリーメンバーに連ねる中央大学。来年以降の黄金期到来に向けた準備の年と思われるが、全日本大学駅伝での失敗が良い糧になりそうだ。
カギとなるのは溜池一太。アメリカ遠征を経てひと回り成長したエースは2区に起用される。持ちタイムは同学年のライバルたちと遜色なく、持ち前のスピードが活きるハイペースなら真価を発揮できるだろう。
勝負区間は7区。第100回箱根駅伝は吉井駿恭が区間賞で一時はシード権を確かなものとした。往路メンバーで変更の可能性が高いのは1区、5区だが、仮に7区に吉居もしくは岡田が回るようなら強い。
6位予想 城西大学
勝負区間……5区
昨年3位の城西大学は、今シーズンの苦戦が予想された。それでも出雲駅伝、全日本大学駅伝といずれも5位と底力を示しており、着実に強豪校への歩みを進めている。
キーマンは斎藤将也。1年時に参戦した激坂王は「山の妖精」山本唯翔を1分近く置き去りにしての優勝。10000m27分台を複数マークする平地力もズバ抜けており、仮に4区終了時点で1位と2分以内なら大逆転勝利も夢ではない。
7位予想 早稲田大学
勝負区間……5区
城西大学同様、早稲田大学も山区間での荒稼ぎが期待できる。そのキーマンは「山の名探偵」工藤慎作。ロードに強いランナーでもあり、2区山口智規でジャンプアップののち、3・4区をうまくしのげればこの区間で一気に上位に食い込めるはずだ。
8位予想 中央学院大学
勝負区間……2区
予選会から勝ち上がった中央学院大学も不気味な存在。「吉田礼志頼みからの脱却」をテーマに掲げた今シーズンは近田陽路が学生ハーフ2位と準エース格に成長。吉田が同郷のライバル・駒澤大学の篠原との「ランニングデート」に持ち込む展開になれば面白い。
9位予想 法政大学
勝負区間……6区
秋シーズンに覚醒を遂げた大島史也。10000mの大学記録を更新する充実ぶりを見せており、過去の傾向から1区起用が濃厚だ。山区間には下りのスペシャリスト・武田和馬が控えており、ロードで粘りを発揮する大学のカラーから今年もシード権獲得は堅いとみた。
10位予想 大東文化大学
勝負区間……6区
真名子圭体制に代わってから躍進目覚ましい大東文化大学。10000m28分台を多数抱え、上尾ハーフ優勝の棟方一楽など個の力もどんどんついてきた印象だ。前回大会で4年生が担った山区間への対応がポイントだが、6区エントリーの小田恭平はハーフマラソンで1時間2分9秒と6区エントリーの選手のなかで上位。ここで大幅なジャンプアップが可能だ。