“世代トップ級”折田壮太のデビューは?全日本大学駅伝2024 青山学院大学の区間予想

road_image7 全日本大学駅伝

号砲の時が着々と迫る第56回全日本大学駅伝

11月3日(日・祝)の開幕まで待ちきれないといったところだが、出雲駅伝を制した大本命・國學院大学と5連覇に挑む駒澤大学が上位校との前評判。区間も比較的長く、特殊な山区間もない全日本大学駅伝は各大学の力の差がそのまま表れる、ある種シビアなレースだ。

この記事では、全日本大学駅伝のエントリーから区間予想を実施。第100回箱根駅伝を制した青山学院大学の展望を行う。

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全日本大学駅伝2024区間エントリー・順位予想 青山学院大学編

エントリーメンバーの10000m持ちタイム

学年 選手名(出身高校) 自己ベスト記録
3 黒田 朝日(玉野光南) 27.52.02
4 太田 蒼生(大牟田) 28.20.63
4 白石 光星(東北) 28.23.99
4 若林 宏樹(洛南) 28.25.71
4 田中 悠登(敦賀気比) 28.35.60
3 宇田川瞬矢(東農大三) 28.43.70
3 皆渡 星七(関大北陽) 28.49.30
2 平松 享祐(中部大一) 28.59.29
3 塩出 翔太(世羅) 29.20.91
4 鶴川 正也(九州学院) 29.30.48
4 野村 昭夢(鹿児島城西) 29.39.23
2 熊井 渓人(須磨学園) 30.08.43
1 安島 莉玖(大垣日大)
1 遠藤 大成(佐久長聖)
1 折田 壮太(須磨学園)
1 黒田  然(玉野光南)

ここでは全日本大学駅伝の区間距離を考慮し、10000mの持ちタイムを算出。大学史上初の27分台ランナーとなった黒田朝日は名実ともに青山学院大学における大エースといって差し支えないだろう。どんなコンディション・区間・距離でも絶対に外さない抜群の安定感が武器。「レース中に時計をつけない」独特の感性の持ち主でもある。

注目すべきは1年生4名がエントリーメンバー入りをはたしたこと。なかでも高校NO.1ランナーと言われた折田壮太のデビュー戦がこの舞台である可能性が高い。同じ1年生では安島莉玖がロード適性に秀でたランナー。黄金世代到来に向けた初陣にふたりのフレッシュな顔ぶれが揃い踏みしそうだ。

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世代トップ級評価の折田が三大駅伝デビューか

1区……折田 壮太
2区……鶴川 正也
3区……黒田 朝日
4区……若林 宏樹
5区……安島 莉玖
6区……白石 光星
7区……太田 蒼生
8区……塩出 翔太

1区はスーパールーキー・折田と予想。10kmに満たない区間であること、都大路駅伝でも1区を走ったように集団走での立ち回りに長けたことから大きく外すことはないだろう。夏合宿に疲労骨折で離脱した時期があったとのことだが、状態は確実に上向いているはず。距離を考慮しつつこの区間が最適と判断。

2区には出雲駅伝で1区区間賞の鶴川を起用。昨年この区間は佐藤圭汰、黒田朝日、前田和摩など学生トップクラスのランナーが集結。いまの青山学院大学を見たとき、鶴川か黒田の2択になるが前者の絶好調ぶりを買った。仮に1区で出遅れたとしても、2区で取り戻せる算段だ。

鶴川の襷を受けるのは黒田朝日が濃厚。後半区間(7・8区)でもよかったが、國學院大学のつなぎ区間が圧倒的な強さを誇る想定から、前半でリードを奪うことが勝つための必須条件。それを実現するには折田-鶴川-黒田のラインナップしかないだろう。4区には経験豊富な若林、5区にはこちらもルーキー・安島、6区には今季10000mでPB更新の4年生・白石がかつてのリベンジを狙う。

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箱根駅伝に向けて戦力発掘を

エース区間の7区は昨年と同じく太田と予想。正直なところ箱根駅伝以外のパフォーマンスは特筆するほどではなく、ここも爆走のイメージは湧きにくい。それでも箱根駅伝を控えた最後の大レースで不安が残る走りは避けたいところで、他大学で起用が予想される國學院大学の平林清澄、駒澤大学の篠原倖太朗に再度挑む。

昨年大激戦を繰り広げた8区には塩出を。箱根駅伝8区区間賞が示すように長い距離は問題なく、ハーフマラソンの持ちタイム1時間1分54秒は学生でも上位級。仮に先頭なら箱根駅伝8区の再現が期待できるし、つば競り合いの展開でもそうそう引けを取らないだろう。

大学駅伝三冠の野望が崩れ去ったいま、原晋監督が狙うのは箱根駅伝連覇。この全日本大学駅伝を育成・試しの場として考えているところはあるはずだ。そのキーマンとして私が指名するのは折田・安島の1年生コンビ。箱根では外さない太田・若林・野村の存在は心強く、現有戦力+アルファを考えると1年生によるチーム力の底上げは欠かせない。先々に向けて収穫ある走りに期待する。

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