篠原・山川の“37.3km”はNO.1級 佐藤圭汰は欠場濃厚だが……【全日本大学駅伝2024 駒澤大学の区間予想】

road_image10 全日本大学駅伝

第56回全日本大学駅伝は11月3日(日・祝)に号砲。

駒澤大学が4連覇中の本レース、今年は出雲駅伝を制した國學院大学を中心とした勢力図が予想される。箱根駅伝に向けて経験値を積む狙いを持った大学もいることだろう。

この記事では、全日本大学駅伝のエントリーから区間予想を実施。目下4連覇中のディフェンディングチャンピオン・駒澤大学の展望を行う。

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全日本大学駅伝2024区間エントリー・順位予想 駒澤大学編

エントリーメンバーの10000m持ちタイム

学年 選手名(出身高校) 自己ベスト記録
3 佐藤 圭汰(洛南) 27.28.50
4 篠原倖太朗(富里) 27.35.05
3 伊藤 蒼唯(出雲工業) 28.28.15
3 山川 拓馬(上伊那農業) 28.36.98
4 金谷 紘大(駒大) 28.56.03
1 桑田 駿介(倉敷) 28.59.87
2 安原 海晴(滋賀学園) 29.05.31
4 吉本 真啓(世羅) 29.08.71
4 宮城 珠良(花咲徳栄) 29.15.14
3 帰山 侑大(樹徳) 29.17.19
1 谷中  晴(帝京安積) 31.53.33
3 山口 真玄(花輪)
2 小松 聖(秋田工)
2 小山 翔也(埼玉栄)
2 島子 公佑(伊賀白鳳)
2 村上  響(世羅)

ここでは全日本大学駅伝の区間距離を考慮し、10000mの持ちタイムを算出。佐藤圭汰はエントリーメンバーには名を連ねているものの、大八木総監督のコメントから欠場が濃厚。命運を握るのは10000m27分35秒05を持つ大エース・篠原倖太朗ということになりそうだ。

3年生の山川拓馬伊藤蒼唯は1年時から三大駅伝を経験したランナー。この3人は盤石だが、そのあとに続く中間層・準エース格の覚醒が待たれる。

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1年生・谷中の走りがカギに

1区……金谷 紘大
2区……帰山 侑大
3区……桑田 駿介
4区……島子 公佑
5区……伊藤 蒼唯
6区……谷中  晴
7区……篠原倖太朗
8区……山川 拓馬

1区は三大駅伝初出場となる金谷と予想。箱根駅伝まで見据えたとき、篠原以外の最上級生を使いたいところで、短い区間なら少々の出遅れもリカバリー可能と読んでここに配置した。田澤廉世代で4年生になって急成長をはたした先輩・円健介の軌跡をたどってほしい。

2区には出雲駅伝で区間4位と好走した帰山を。5000mの持ちタイムは13分30秒台とスピード型のランナーで、他大学のスピード自慢が集うこの区間への適性も高そうだ。1区から独走態勢を築いた昨年とは違い、後半型のオーダー予想の今年。大崩れなく走れる選手の比重を強くする。

昨年は篠原、一昨年は山野力と当時の準エース級が務めた3区には桑田が濃厚。すでにチームの主軸を担う選手に成長しており、重要な前半区間を任せることに不足はない。4・5・6区は終盤に向けたつなぎ区間だが、ストロングポイントとなる可能性が高いのは6区。藤田監督は「もうひとつの出雲駅伝」で快走した谷中の起用を明言しているが、全日本大学駅伝2021はこの区間で安原太陽が追撃ののろしを上げた。後に待つ二枚看板を前にチームに勢いをつける走りを6区で期待。

7区を含めた37.3kmは全大学を含めてNO.1

7区はチームの大黒柱・キャプテン篠原で確定か。近2年とは異なり、今年は先頭を追う展開になる可能性が高い。「後ろから篠原が迫ってくる」というプレッシャーを前に与えるレースをこの舞台で実現することで、王座奪還を狙う箱根駅伝にもつながっていくはずだ。最大のライバルは國學院大学の平林清澄。出雲駅伝のリベンジを果たす走りに期待がかかる。

締めくくりの8区は昨年この区間で区間賞の山川だろう。出雲駅伝でも証明したように、ロードの強さは学生トップクラス。単独走に強い特性から、仮に先頭ならそのままで、前を追う展開でもヒタヒタと音も立てずに忍び寄る姿が想像できるようだ。7区を含めた37.3kmは全大学を含めてNO.1と言える。

圧倒的な強さを示した近年の駒澤大学。だが、ここは出雲駅伝王者・國學院大学を追うチャレンジャーの立場で臨むこととなりそうだ。出雲駅伝では1・2年生が頭角を現し、今回も三大駅伝デビュー濃厚なランナーがチラホラ。良い新陳代謝が起きている状況+最強クラスの7・8区が力を出し切れれば5連覇の偉業も夢ではなくなるだろう。

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