熱戦が続く高校総体(インターハイ)2024も残すところあとわずか。
31日は大学駅伝ファンも“その先”への妄想を膨らませる男子5000mが開催。並み居る留学生ランナーに立ち向かったの日本人ランナーにスポットをあてつつ、結果を振り返りたい。
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高校総体(インターハイ)2024陸上 男子5000m結果リザルト
世代屈指のランナーが大舞台で覚醒
【インターハイ男子5000m決勝結果】
1⃣ガユ サミュエル(2年・札幌山の手) 13'38"84
2⃣鈴木 琉胤 (3年・八千代松陰) 13'39"85
3⃣エリウッド カヒガ(3年・仙台育英) 13'43"04
4⃣井上 朋哉 (3年・洛南) 13'48"79
5⃣ジェームス カルリ(2年・青森山田) 13'51"72日本人トップは八千代松陰3年の鈴木琉胤!
— キテタボーイズ@駅伝なう (@ekiden_now) July 31, 2024
留学生ランナーの牙城こそ崩せなかったものの、最後まで互角に近い走りを見せたのが鈴木琉胤(3年・八千代松陰)。1年生の時から注目を集めた世代屈指のランナーが大舞台でついに覚醒した。
13分30秒台の持ちタイムがある札幌山の手高校・ガユ サミュエルが積極的にレースを支配。先頭をうかがう場面こそ多くはなかったが、留学生に割って入る形での2位入線。PB更新の陰にはインターハイへのピーキングと暑さへの適性があったのだろう。
井上朋哉(3年・洛南)もいったんは先頭に躍り出たように攻めの走りで4位。苦杯をなめてきた同世代のライバル・濵口大和に先着をはたした。その濵口は1500m→5000mの連戦でさすがにピークアウト気味。次は万全の状態での再戦が望まれる。
鈴木琉胤の独特なランニングフォーム
改めてレースを振り返ると、鈴木琉胤のランニングフォームは本当に独特だ。他のランナーに見られる足全体を大きく動かしてピョンピョン跳ねるような“バネ感”ある走りとは正反対に、地面との摩擦を極限まで抑えたような“ヒタヒタ感”ある走りはまるで忍者のよう。何というか、あまり速そうに見えないのだ。
やや前傾気味の姿勢から繰り出される快走には田澤廉の姿が重なる。進路は未定だが、個人的にはいまもなお駒澤大学を練習拠点とする田澤廉や強い先輩の佐藤圭汰がいる駒澤大学に進学してほしい、という気持ちも。無論、本人が決めることなので、どんな決断でも強くなっていく姿を追いかけていきたいところだ。