第101回箱根駅伝に向けた重要な選考となる第37回上尾シティハーフマラソン2024。伊藤蒼唯や高山豪起の欠場は残念だったが、一躍学生長距離界のトップグループに躍り出たのは大東文化大学の棟方一楽だった。
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上尾ハーフマラソン2024 結果リザルト
大東文化大・棟方一楽がU20日本新記録で優勝
ナンバー | 選手名(所属) | タイム | 1 | 棟方 一楽(2年・大東文化大) | 1:01:38 | 2 | 帰山 侑大(3年・駒澤大) | 1:01:59 | 3 | 村上 響(2年・駒澤大) | 1:02:04 | 4 | 谷中 晴(1年・駒澤大) | 1:02:05 | 5 | 入濱 輝広(3年・大東文化大) | 1:02:07 | 6 | 小泉 樹(4年・法政大) | 1:02:13 | 7 | 吉本 真啓(4年・駒澤大) | 1:02:30 | 8 | 市川 大世(2年・中央学院大) | 1:02:32 | 9 | 小山 翔也(2年・青山学院大) | 1:02:38 | 10 | 宮岡 凛太(3年・早稲田大) | 1:02:39 |
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前田和摩がけん引する現2年生世代。そこに棟方一楽という新たな主役が加わった。
10000mの持ちタイムは28分30秒台。記録のインフレ化が顕著な今日において優秀だが突き抜けた数字とは言い切れない。それでもこの日は吉田礼志が作る先頭集団でうまく脚をため、図ったようなラストスパート。駒澤大学勢を置き去りにした。これで第101回箱根駅伝は前半の主要区間が濃厚だ。
優勝こそ逃したが、駒澤大学勢も収穫の多いレース。2~4位に入った3人はいずれも1時間1~2分0秒台。気象コンディションの良さと吉田礼志が作った絶妙なペースメイキングがあったとはいえ簡単に出せる時計ではない。特に1年生の谷中はハーフにも対応できることを証明。箱根駅伝は1区もしくは4区のプランが浮上する。
心配なのは國學院大學勢。全日本大学駅伝を走った8人から「あとふたり」のメンバー選考が進むなか、4年生の中川雄太が1時間2分46秒、鶴元太が1時間2分49秒と気を吐いた程度。昨シーズンの駒澤大学ですら「あとふたり」の選定に苦労し箱根路の戴冠を逃しただけに、不安を残す結果となった。
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順天堂大学に明るい兆し
玉目陸 ▶️10000m28分13秒67(今季大1世代1位)
池間凛斗▶️10000m28分29秒80(今季大1世代2位)
永原颯磨▶️U20世界陸上3000m障害5位入賞
川原琉人▶️ハーフ1時間2分45秒(今季大1世代2位)地味に順天堂大学の黄金世代がはじまってるんだよなぁ
— キテタボーイズ@駅伝なう (@ekiden_now) November 17, 2024
箱根駅伝に向けて明るい兆しが見えたのは順天堂大学。1年生の川原琉人が1時間2分45秒の今季大学1年生における2位を記録した。都道府県対抗駅伝で1区区間賞があるように、もともと力のあるランナー。この世代は玉目陸、池間凛斗、永原颯磨がすでに記録や国際大会で他大学の1年生をしのぐ結果を出しており、吉岡の復調がかみ合えば再び浮上の可能性を残す。
このあとはMARCH対抗戦、八王子ロングディスタンス、日体大記録会、熊本甲佐10マイルを経て箱根駅伝へ。各大学の仕上がり具合と新戦力発掘期間が終わり、どうか体調に気を付けたうえで正月の大一番を迎えてほしいと切に願う。