全日本大学駅伝組や出雲駅伝組、箱根駅伝予選会組も顔を揃えた第317回日本体育大学長距離記録会2024。1日目は10000mで好記録が続出、かつての世代最強ランナーも復活ののろしを上げた。
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第317回日本体育大学長距離記録会2024 結果リザルト
早稲田大学の山口智規は27分台ランナーの仲間入り
日体大記録会10000mで山口智規選手が27分台を出しました😊#山口智規 #早稲田大学競走部 pic.twitter.com/Rm22vRdL7i
— 花田勝彦 (@hanawin71) November 9, 2024
土曜のメインイベントして行われたNCG男子10000m。吉田礼志(4年・中央学院大)をはじめとする実力者がエントリーを果たしたなか、ひと際存在感を放ったのが山口智規(3年・早稲田大)だ。
全日本大学駅伝2024は2区で13人抜きの快走。そこから1週間後のレースでの疲労も心配されたが、そんな声はどこ吹く風。軽快にラップを刻み、早稲田大学史上9人目となる10000m27分台をクリア。ロードの強さとトラックの速さ、このふたつを兼ね備えるランナーで想像するのは偉大な先輩・大迫傑だろう。
この組では大島史也(3年・法政大)も28分10秒01と法政大学記録を更新。現在は駿河台大学の駅伝監督を務める徳本一善氏を記録を24年ぶりに更新と、こちらも偉業達成だ。奇しくも山口と大島は同じ3年生。佐藤圭汰に斎藤将也、黒田朝日に溜池一太と10000m27分台ランナー続出の世代にまたひとりニュースターが加わった。
吉岡大翔が世代NO.1の意地
本日行われた
第317回日本体育大学長距離競技会
の正式結果になります。吉岡大翔②が組1着で自己ベストを
更新した他、池間凛斗①が自己記録を
約1分近く更新することができました!👏応援ありがとうございました‼︎🔥 pic.twitter.com/SwsGHzOW9G
— 順天堂大学陸上競技部(男子長距離ブロック) (@juntendo_ekiden) November 9, 2024
同じく10000mで明るい話題が続いたのは順天堂大学。箱根駅伝予選会2024は1秒差で予選突破となったが、本戦への希望は見いだせない内容。それでも持ち味であるスピードを存分に発揮できるトラックなら力が違う。
その主役は吉岡大翔(2年・順天堂大)。佐久長聖高校時代は世代NO.1ランナーの名をほしいままにしていたが、進学後は期待ほどの成績は残せず。前田和摩(東農大)や野中恒亨(國學院大)、同じ佐久長聖高校の小池莉希(創価大)ら同級生がメキメキと力をつけるなか、もどかしい走りが続いたうっぷんを晴らす快走だ。完全復活、いや、完全進化を遂げたターニングポイントとなるかもしれない。
他にも順天堂大学勢は1年生・池間凛斗が28分29秒80。関東インカレで玉目陸が記録した28分13秒67に次ぐ、今季の1年生内における2番時計だ。個人競技であって個人競技ではない大学長距離界。危機を経て、今はチーム内の雰囲気もうまくいっているのだろう。
濵口大和は高校歴代4位の13分31秒62
日体大長距離競技会NCG
NCG5000m
濵口大和(佐久長聖高3長野)13分31秒62
高校歴代4位!
佐々木哲(佐久長聖高3長野)13分40秒02
自己ベスト、初の13分台! pic.twitter.com/jOTVbTEXBK— 月陸Online/月刊陸上競技 (@Getsuriku) November 10, 2024
進路が注目される高校生ランナーも日体大記録会で躍動。なかでも濵口大和(3年・佐久長聖)は5000mで13分31秒62、高校歴代4位となる素晴らしい時計で駆け抜けた。今年は相当数のレースをこなしているはずだが、目立った故障もなくタフネスぶりを示している。
さらに佐々木哲(3年・佐久長聖)は自己ベストを20秒以上縮める13分40秒02をマーク。こちらは3000m障害も主戦場とするランナーで、その分野で活躍する選手が多いのは順天堂大学や青山学院大学、中央大学に早稲田大学といったあたり。行く末に注目したい。